書籍紹介「私が死んだあとも愛する猫を守る本」

猫を思う気持ちに年齢も事情も関係ない
「もしも、自分に何かあったら、この子はどうなるんだろう」
猫と暮らしている方なら、一度はそんな不安がよぎったことがあるかもしれません。
誰かに相談したくても、何から考えればいいのかわからない。
そんなモヤモヤを抱えたまま、日々を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介する本は、猫と暮らす人の不安な心にそっと寄り添ってくれる1冊です。
「私が死んだあとも愛する猫を守る本」とは?

「私が死んだあとも愛する猫を守る本」(著:富田園子/監修:磨田薫)は、「自分に何かあった時、猫の命と生活をどう守るか?」がテーマです。
制度や実例、心の整理の仕方までをていねいに解説してくれる「猫のための終活本」となっています。
単なる法律解説やお堅いマニュアルではなく、猫と暮らす人の気持ちに焦点を当てながら、「できることから少しずつ始めてみよう」と背中をそっと押してくれるような語り口が魅力です。
ポイント① 飼い主の「もしも」を支える制度

本書の中で印象的なのが、「高齢者向け見守りサービス」の紹介です。
たとえば、急な入院や認知症などの変化があっても、猫の暮らしが途切れないように配慮された制度があることを、この本を通して初めて知る方も多いのではないでしょうか。
自治体や民間のサービスがたくさん紹介されているので、とても参考になると思います。
ポイント② 遺言書・ペット信託・エンディングノートの使い方

「法律はちょっと難しそう」と思っている方にも読みやすい文章です。
行政書士が監修していることもあり、信頼できる法的知識がやさしく解説されています。
- 遺言書で猫の引き取り先を指定する方法
- ペット信託でお世話費用を管理してもらう仕組み
- エンディングノートで猫の好みや性格を記録しておくことの大切さ
どれも猫のために今できることとして紹介されており、「準備をすること=愛情の延長線」であることが伝わってきます。
「亡くなったあとのことなんて、考えたくない」そう思ってしまうのは自然なことですが、だからこそ考えておきたいことがたくさん詰まっています。
③ 読む人の心をほぐしてくれるイラスト

本書のイラストを手がけているのは、猫や動物の造形作品でも知られるはしもとみおさん。
あたたかくて、どこか懐かしいようなタッチの猫たちは、ページをめくるだけで心がふっと軽くなるようです。
「難しい話でも、ほっとできる」
そんな感覚を味わえるのは、この本ならではの魅力かもしれません。
愛猫を守ることは「今をより良く生きる」こと

本書を読んで感じたのは、「猫のための終活」は決して「終わりの準備」ではないということ。
それはむしろ、「これからの日々をどう生きるか」を見つめる時間です。
心配事を減らしておけば、今この瞬間の暮らしにもっと集中できます。
今日も元気にごはんを食べる姿、すり寄ってくる温もり、そんな日常のありがたさをより深く味わえるようになるでしょう。
【まとめ】猫のための終活は自身のペースで

猫と暮らす人生は、やさしさに満ちたものです。
でもその分、悩みや不安も抱えがち。
そんな時にこの本がそばにあれば、「できることからやってみよう」と、少し気持ちを前に向けられる気がします。
「私が死んだあとも愛する猫を守る本」は、猫を想うすべての人にそっと寄り添う1冊です。
猫との暮らしを大切に思うあなたへ。
ぜひ一度、手に取ってみてはいかがでしょうか。
本書を監修されたのは、福岡の行政書士さんです。
当事務所も、遺言書やペットのための信託をサポートできます。
詳しくはコチラをご確認ください。